日本火災学会会員・大島規義さんが登場
11月の西柴夜話は、全国火災予防運動(11月9日~15日)期間の最中ということもあり日本火災学会会員の大島規義さんに「命と暮らしを守るために」というテーマでお話ししていただきました。大島さんは元テレビ朝日の記者として、火災や事故現場に赴き取材を重ねた経験から火災が起きる原因や経過、消防の実態、一般には報道されない死亡者の実情などを実例も紹介しながら解説されました。
特に火災時の温度曲線をみると、木造などの建築物では出火から8分経過したところが最高温度(1120℃)に達すること、それが通報から消防が駆けつけ放水を開始するまでの時間8分以内に抑えることの基準となって消防の体制や設備が整えられていること、更にはせっかく逃げ出したのに貴重品を取りに戻って災害に遭うこともあるが、罹災証明があれば保証されるものもあるという例を示しながら命を守ることの大切が強調され語られました。
多くの資料も投射し話されたこともあり、質問コーナーや交流の時間があまりとれずに、「もうちょっと時間があれば聞きたかったこともあった」とこっそり教えていただいた参加者もおられましたが、毎年火災が増えてくるこの時期、時節を得た講演内容ということで最後は大島さんに大きな拍手が送られました。