6月の夜話は、お魚を美味しく

 ひと手間でお魚の旨みが変化します 

1606 6月の西柴夜話は、「お魚の水と脂」をテーマに、世界の海をかけまわり、お魚を研究してきた村上清一郎さんのお話でした。太平洋・大西洋・インド洋など外洋でマグロ船・トロール船・母船に乗り組み、魚のもろもろについて独学で研究したという内容です。

 魚肉の成分は、タンパク質+水分+脂質というところから始まりました。生食の時は水分を少し抜き取って食べるのがコツ、脂ののった旨さがでる。逆に、脂質というのは変質が早い、そのため保存食のような塩辛、節などは脂を抜き取ってから料理をしないといけない。

その水分や脂質の処理方法について詳しく解説して頂きました。使用する塩の選び方、抜き取り法、寝かせ方や時間などなどです。

IMG_0124 この日は市販のマグロを準備、村上さんが夜話開始の数時間前に「さくら茶屋」に来られマグロの水抜きを実践されました。それをお話のあと、水抜きしたものと、市販そのものを参加者に試食して頂きました。参加者からは「旨みが違う、美味しい、やる価値が十分にある」などの感想が出されました。

村上さんはそうした技術を多くの方に広めています。70歳を超えてからもスリランカに派遣され、そうした技術を伝承する活動をしてきています。交流の場では、ひものの作り方や、他国でのかつお節の作り方などにも質問が飛び交いました。

 参加者の明日からのお魚の食べ方、保存などにも変化を起こすような、そんな西柴夜話となりました。

2016年6月10日