直木三十五の波乱の人生を語る

 富岡長昌寺に眠る郷土の宝を知ってほしい 

 6月の西柴夜話は直木賞に名を残す作家「直木三十五」に関する逸話やエピソードについて、西柴在住・鎌倉ペンクラブ会員の西内俊秀さんに語っていただきました。西内さんはもともと読書家、あるきっかけから直木と触れ合い「直木は金沢区にとっての大作家、郷土の宝を知ってほしい」と活動を始めたといいます。
CIMG1114 直木の本名は植村宗一、植の名を分解したペンネームが直木、三十五についても解説します。明治24年に生まれから昭和9年に亡くなるまでの43年間の波乱万丈の人生やエピソードをスライドで示しながら紹介していきます。

 大阪生まれの青春時代、菊池寛との運命の出会い、年上の須磨子との同棲生活、複数の愛人と関係、派手な生活と借金でピーピー生活の様子、その借金が関東大震災でご破算になった逸話、映画にものめりこむが撤退などなど、波乱の人生が語られました。しかし時代小説家としては第一人者で多くの文壇人に影響を与えたといいます。それなのになぜ知名度が薄いのか、そこも西内さんなりに解説されます。亡くなった後に戦争が相次いだこと、注目される子供たちが若くして亡くなったなどなど・・・。更に、なぜ終の棲家を富岡に求めたのか。いろいろ憶測はあるようですが、時代小説家として数多くの逸話がある横浜の地を選んだのではというのが西内さんの説。
 その後料理を囲んでの交流会では、直木賞の由来や仕組み、映画とのつながり、無口な直木がなぜ6人もの女性にもてたのかなどの質問があり、参加者の感想も含め交流しました。お墓のある富岡長昌寺、また行ってみようそんな感想が出されていました。

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2018年7月14日